相続発生後,一段落がついたら,個人の考える不動産の有用性について整理される時が来るでしょう。
農地(田,畑)なら,簡単に売却や贈与をできない。どうする。
雑種地その他なら,簡単に売却や贈与をできるが,利用してくれる人がいるのか。どうする。
宅地。最も利用できそうですね。
自分で宅地として,又はその他用途として使うか,誰かに貸すか,誰かに売るか。
いろいろあります。
そこで,こんな話があります。やはり相続が発生し,宅地なので土地を売ることとなりました。
早速,随分遠くの不動産者さんに依頼して,土地の売却を進めていました。
調整区域の「既存宅地」という要件で売り出されたようです。
となると,皆さん見学・見分というのか,意外と来るんですね。その後成約に至ったかは知らないが。
ここで問題なのは,この土地が本当に「既存宅地」なのか,です。
以前分け合って調査をさせていただいたのである程度は把握しているのですが,
確かにある時から宅地として利用されてきたのですが,平成元年頃に,地籍調査がされた時,ごそっと,土地を併せられた合筆,というものがなされているのです。
その中には,宅地として使っていなかった畑が7割以上含まれていたのです。
既存宅地というのは,愛知県では,昭和45年12月23日以前から,宅地である土地。
つまり,この場合,平成元年頃まではほとんどが畑だったところが突如,地籍調査によって合筆されてしまった土地であるので,昭和45年12月23日以前より宅地であったとは言えないってことになるのではないか,という心配をしています。
ま,それを信じて売ってしまった人,買ってしまった人が大変ですね。
皆さんも相続が生じた場合も慌てずじっくりと考えてください。
売買の時はぜひとも慎重に。
愛知県春日井・高蔵寺の鈴木行政書士事務所では、相続・土地利用・その他許認可,外国人ビザの手続き等のご相談をお受けしています。
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行政書士・不動産カウンセラー・相続診断士・土地家屋調査士 鈴木良剛